空調負荷計算は設備設計の基本ですが、精密な計算ソフトを使わなくても簡易計算で概算を素早く求める方法があります。この記事では若手設備技術者向けに、現場で使える簡易的な空調負荷計算の考え方と手順を解説します。

空調負荷計算とは

空調負荷計算とは、室内を快適な温湿度に保つために必要な冷暖房能力を求める計算です。空調機器の選定や設備設計の根拠になります。

負荷には大きく以下の2種類があります。

  • 冷房負荷:夏期に室内の熱を取り除くために必要な能力
  • 暖房負荷:冬期に室内を暖めるために必要な能力

簡易計算で使う熱負荷の種類

空調負荷は以下の要素から構成されます。

  1. 外壁・屋根からの貫流熱(外気温と室内温度の差による熱移動)
  2. 窓からの日射熱(ガラス面に当たる太陽熱)
  3. 換気・すき間風による熱(外気の取り込みによる熱負荷)
  4. 室内発熱(人体・照明・OA機器からの発熱)

簡易計算の方法|単位面積法

設計初期段階では単位面積あたりの熱負荷(W/m²)を用いた簡易計算が広く使われます。

計算式

冷房負荷 Q [kW] = 床面積 A [m²] × 単位負荷 q [W/m²] ÷ 1000

用途別の単位負荷目安

用途冷房負荷 [W/m²]暖房負荷 [W/m²]
事務所90〜12060〜90
会議室120〜15080〜100
店舗・物販130〜16080〜110
飲食店150〜20090〜120
ホテル客室80〜11060〜80
病院病室80〜10070〜90

※上記は目安値です。建物の断熱性能・方位・窓面積によって変わります。

計算例

事務所 200m² の冷房負荷を求める場合:

Q = 200 × 100 ÷ 1000 = 20 kW

これが空調機の必要冷房能力の目安になります。

外気負荷の計算

換気による外気負荷も空調能力に影響します。簡易計算では以下の式を使います。

外気顕熱負荷 Q [kW] = 0.33 × 換気量 [m³/h] × 温度差 [℃] ÷ 1000

例:換気量500m³/h、温度差10℃の場合
Q = 0.33 × 500 × 10 ÷ 1000 = 1.65 kW

空調機選定の流れ

  1. 室の用途・面積を確認する
  2. 単位負荷から冷暖房負荷を算出する
  3. 外気負荷を加算する
  4. 合計負荷に余裕係数(1.1〜1.2)を掛ける
  5. 必要能力以上のカタログスペックを持つ機種を選定する

まとめ

  • 簡易空調負荷計算は単位面積法(W/m²)が基本
  • 用途別の単位負荷目安を覚えておくと概算が素早く出せる
  • 外気負荷・余裕係数も忘れずに加味する
  • 詳細設計では熱負荷計算ソフトを使い精度を上げる

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設備施工管理として10年働いております。 図面作成他何かお手伝いできる事がございましたらご連絡お願いいたします 資格・・1級管工事施工管理技士、甲種Ⅰ類消防設備士、電気工事士です どうかぜひとも読んでいって下されば幸いです
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