「家電リサイクル法」に該当するエアコンついての説明
改修工事・解体工事では、既存エアコンの撤去が発生することがあります。そのとき「家電リサイクル法」の対象かどうかを正しく判断しなければ、法違反・書類不備で現場が止まります。この記事では、設備施工管理者が現場で即使える知識をまとめました。
家電リサイクル法とは
家電リサイクル法(特定家庭用機器再商品化法)は、廃家電から有用な金属やプラスチックを回収・再利用するために制定された法律です(1998年制定、2001年施行)。
対象品目は以下の4品目です。
| 品目 | 対象の目安 |
|---|---|
| エアコン(ルームエアコン) | 家庭用に限る |
| テレビ | ブラウン管・液晶・プラズマ |
| 冷蔵庫・冷凍庫 | 家庭用に限る |
| 洗濯機・衣類乾燥機 | 家庭用に限る |
廃棄する際はリサイクル料金を支払い、家電リサイクル券を発行して指定引取場所または小売業者に引き渡すことが義務づけられています。公共工事では家電リサイクル券の写しを書類として提出することが求められる場合があります。
家庭用エアコンと業務用エアコンの違い
| 家庭用エアコン(ルームエアコン) | 業務用エアコン | |
|---|---|---|
| 主な設置場所 | 一般住宅・アパート | オフィス・店舗・ホテル・工場 |
| 最大能力の目安 | 9 kW(29畳用)以下 | 10 kW以上が多い |
| 室内機の形状 | 壁掛け型が主流 | 天井カセット・天吊り・床置きなど多様 |
| 家電リサイクル法 | 対象 | 対象外 |
| 廃棄時の処理 | リサイクル料金+家電リサイクル券 | 産業廃棄物として処理 |
家電リサイクル法の対象となるエアコン
以下の機器が対象です。
- 壁掛け型ルームエアコン(最も一般的な家庭用)
- 窓用エアコン(ウインドウエアコン)
- ルームエアコン床置き型
改修工事で家庭用の壁掛けエアコンが混在している場合は必ずリサイクル処理が必要です。
家電リサイクル法の対象外となるエアコン
| 機器の種類 | 対象外の理由 |
|---|---|
| ハウジング型エアコン(天井・壁埋め込み) | 建物と一体化しており家庭用機器に該当しない |
| 業務用壁掛け型(能力大) | 業務用途のため産廃処理 |
| 天井カセット型・天吊り型・床置き業務用 | 業務用エアコンのため対象外 |
| マルチエアコン(1台の室外機に複数室内機) | 業務用システムのため対象外 |
| チラー・パッケージエアコン | 業務用機器のため産廃処理 |
ポイント:見た目が壁掛けタイプでも業務用(能力大)は対象外。型番・能力(kW)を確認して判断してください。
現場での処理手順
- 対象・対象外の判断:型番・能力・設置形状で確認
- 冷媒回収:家庭用・業務用ともにフロン排出抑制法に基づき冷媒を回収(資格者が実施)
- 家電リサイクル券の発行(家庭用のみ):郵便局・コンビニで購入し、A券・B券を記入
- 指定引取場所へ搬入または小売業者・収集運搬業者に引き渡し
- 書類の保管:公共工事では家電リサイクル券(B券)の写しを提出
リサイクル料金の目安(2025年時点)
| 品目 | リサイクル料金(税込) |
|---|---|
| エアコン(室内機・室外機セット) | 990円〜 |
※ 収集運搬料金は別途かかります。メーカーによって異なる場合があるため、ダイキン・三菱・日立など各メーカーのホームページで確認してください。
現場チェックリスト
- 撤去するエアコンの型番・能力(kW)を確認した
- 家庭用(ルームエアコン)か業務用かを判断した
- 冷媒回収を有資格者が実施した(フロン排出抑制法)
- 家庭用の場合、家電リサイクル券を発行した
- 指定引取場所への搬入・または収集業者への引き渡しを完了した
- 公共工事の場合、リサイクル券(B券)の写しを保管した
まとめ
家電リサイクル法の対象は家庭用ルームエアコン(壁掛け・窓用・床置き)に限られます。業務用エアコンは産業廃棄物として処理します。改修工事では家庭用・業務用が混在することがあるため、型番と能力で必ず確認してください。
公共工事では家電リサイクル券の提出が求められるケースがあります。書類不備で完了検査が通らないことのないよう、事前に確認しておきましょう。
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