建築図面の中で展開図は、室内の壁面を正面から見た図面です。天井伏図が「上から見た図」であるのに対し、展開図は「壁を正面から見た図」で、壁面に取り付く設備機器・器具・建具の位置や高さを確認するために使います。

展開図とは

展開図とは、室内の各壁面を展開して平面上に並べた図面です。一つの部屋に対してA面・B面・C面・D面(北・東・南・西など)の4方向が作成されます。縮尺は1/30〜1/50程度で、壁の仕上げ・開口部・取付器具の高さと位置が詳細に記載されています。

「展開(てんかい)」とは、立体的な部屋の各壁面を「ひらいて」平面に並べるというイメージです。

展開図に記載される主な情報

  • 壁仕上げ材の種類・範囲(タイル・クロス・塗装など)
  • 建具(ドア・窓)の高さ・幅
  • 衛生器具の取付高さ(洗面器・手洗い器・鏡など)
  • コンセント・スイッチの取付高さ・位置
  • タオルバー・ペーパーホルダーなどの附属品位置
  • カウンター・棚の高さ
  • 点検口の位置と高さ
  • 天井高さ(CH)

設備技術者が展開図で確認するポイント

① 衛生器具の取付高さ

洗面器・手洗い器・鏡・タオルバーなどの取付高さは展開図に明記されています。給水・給湯管の壁出し高さはこの寸法を基準に決まるため、施工図作成前に必ず確認します。

特に洗面器の給水栓取出し高さは、壁内配管の高さを決める重要な寸法です。展開図の寸法と現場での実測を合わせて確認することが基本です。

② 壁点検口の位置と高さ

壁面に設ける点検口(シャフト内のバルブや継手へのアクセス用)は展開図に記載されています。点検口の中心高さと有効開口サイズを確認し、担当設備のメンテナンスが行えるかを確認します。

③ 壁タイルの目地割りと器具位置の整合

トイレ・洗面室などタイル仕上げの壁では、展開図に目地割りが示される場合があります。給水栓・ペーパーホルダー・タオルバーの取付位置がタイル目地に合っているかを確認することで、現場での不細工な施工を防げます。

④ 電気設備との位置干渉チェック

展開図にはコンセント・スイッチ・インターホンなどの電気設備の位置も記載されています。給排水管の壁内配管ルートと電気配線が干渉しないかを事前に確認します。特に同じ壁面の同じ高さ付近に集中している場合は注意が必要です。

⑤ 換気扇・空調機の壁取付位置

壁掛け型の換気扇や壁取付型エアコンの位置・高さは展開図で確認できます。配管・ダクトの引き回しルートを展開図の機器位置から計画します。

展開図は平面詳細図・天井伏図と合わせて読む

展開図は単独では読みきれません。以下の3枚をセットで読むことで、室内の設備納まりを立体的に把握できます。

図面確認できる情報
平面詳細図器具の水平位置(平面上のXY座標)
展開図器具の壁面上の高さ(Z座標)・壁仕上げ
天井伏図天井面の設備配置・天井高さ

たとえばトイレを例にすると、便器の平面位置は平面詳細図、手洗い器の取付高さは展開図、換気扇の天井位置は天井伏図で確認する、というように図面を使い分けます。

展開図をよく使う場所

場所展開図で確認する内容
トイレ・便所手洗い器・鏡・ペーパーホルダー・換気扇の高さ
洗面・脱衣室洗面器・鏡・タオルバー・コンセントの高さ
厨房・調理室シンク・水栓・バックパネル・換気扇の高さ
医療・福祉施設手すり・器具の高さ(バリアフリー基準確認)

まとめ

展開図は壁面の高さ情報を提供する図面で、衛生器具の取付高さ・点検口位置・電気設備との干渉確認に不可欠です。平面詳細図でXY方向を、展開図でZ方向(高さ)を確認するという読み方の組み合わせを意識することで、現場での納まりミスを防ぐことができます。

ABOUT ME
アバター画像
K・O
設備施工管理として10年働いております。 図面作成他何かお手伝いできる事がございましたらご連絡お願いいたします 資格・・1級管工事施工管理技士、甲種Ⅰ類消防設備士、電気工事士です どうかぜひとも読んでいって下されば幸いです
設備設計エクセルテンプレート 9点セット

⚡ 設備設計Excelテンプレート 9点セット

配管摩擦損失・給湯設備・換気量・ダクトサイズなど現場で使える計算書を全部まとめて

¥3,980

(単品合計 ¥9,840 → 約60%OFF)

noteで購入する →