プールや浴槽の水を加熱する際、「何時間で目標温度に達するか」を事前に計算することは、設備計画において非常に重要です。本記事では、水の温度上昇に必要な熱量の計算方法と、加熱時間の求め方を解説します。

基本的な計算式

水の温度を上昇させるのに必要な熱量は、次の式で求められます。

Q(kcal)= m(kg)× ΔT(℃)

  • Q:必要熱量(kcal)
  • m:水の質量(kg) ※水1リットル=1kg
  • ΔT:温度差(目標温度-初期温度)(℃)
  • 水の比熱:1 kcal/(kg・℃)

加熱時間の計算式

加熱時間は、必要熱量を熱源の加熱能力(kcal/h)で割ることで求められます。

加熱時間(h)= Q(kcal)÷ 加熱能力(kcal/h)

ヒートポンプや電気ヒーターの出力はkW(キロワット)で表示されることが多いため、以下の換算を使います。

1 kW = 860 kcal/h

計算例:スイミングプールの加熱

ここでは、スイミングプールを例に計算してみます。

大プール(競泳用)

  • 寸法:13m × 25m × 水深1.1m
  • 水量:13 × 25 × 1.1 × 1,000 = 357,500リットル(357.5m³)
  • 初期水温:15℃、目標水温:28℃、温度差ΔT:13℃
  • 必要熱量:357,500 × 13 = 4,647,500 kcal

小プール(幼児用)

  • 寸法:10m × 6m × 水深0.5m
  • 水量:10 × 6 × 0.5 × 1,000 = 30,000リットル(30m³)
  • 初期水温:15℃、目標水温:30℃、温度差ΔT:15℃
  • 必要熱量:30,000 × 15 = 450,000 kcal

加熱時間の例(大プール・熱源100kW)

  • 加熱能力:100 kW × 860 = 86,000 kcal/h
  • 加熱時間:4,647,500 ÷ 86,000 ≒ 54時間

注意点

  • 上記の計算は放熱ロスを考慮していません。実際には放熱分を加算する必要があります。
  • プールの断熱性能や気温・風速によって放熱量は大きく変わります。
  • 熱源の効率(COP)が1以外の場合は、電力消費量と熱量の計算を区別してください。

加熱時間かんたん計算ツール

プール名・寸法・温度・熱源出力を入力するだけで加熱時間を自動計算できます。

プール加熱時間 計算ツール


現在の水温 (℃)
目標水温 (℃)
熱源出力 (kW)

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繊細な設備屋けー君
設備施工管理として10年働いております。 図面作成他何かお手伝いできる事がございましたらご連絡お願いいたします 資格・・1級管工事施工管理技士、甲種Ⅰ類消防設備士、電気工事士です どうかぜひとも読んでいって下されば幸いです