設備技術者にとって矩計図(かなばかりず)は、最も重要な建築図面のひとつです。天井裏の有効寸法・床の仕上げ構成・壁の断面構成など、設備の納まりを左右する情報がすべて詰まっています。

矩計図とは

矩計図とは、建物を垂直に切断した詳細断面図です。縮尺は1/20〜1/50程度で描かれ、床・壁・天井・屋根の仕上げ構成と各部の寸法が細かく記載されています。

「矩計(かなばかり)」とは、直角・寸法を意味する言葉で、建物の垂直方向の寸法関係をすべて表す図面です。断面図よりもさらに詳細に、各部位の材料・厚さ・仕上げまで記載されています。

矩計図に記載される主な情報

  • 各階のFL(床レベル)・SL(スラブレベル)・CL(天井レベル)の高さ
  • 床の構成(スラブ厚・モルタル・仕上げ材の厚さ)
  • 天井の構成(天井仕上げ材・野縁・吊り金物の高さ)
  • 壁の断面構成(躯体・断熱材・下地・仕上げ材)
  • 屋根の構成(防水層・断熱材・押えコンクリートなど)
  • 基礎の形状・深さ
  • 軒・パラペットの納まり

設備技術者が矩計図で確認するポイント

① 天井裏の有効寸法(最重要)

設備工事で最も重要なのが天井裏の有効寸法です。矩計図でSL(スラブ下面)からCL(天井仕上げ面)までの寸法を確認します。

この寸法の中に、空調ダクト・給排水管・電気配線・スプリンクラー配管など、すべての設備を収める必要があります。天井裏が狭い場合は他業種との調整が不可欠で、矩計図が確認の起点になります。

確認内容目安
天井裏有効高さ最低300mm以上(ダクトが通る場合は500mm以上推奨)
梁下から天井までの寸法梁型を天井内に隠せるかの判断基準
二重床の有効高さ床下配管スペースの確認

② 床の仕上げ構成と配管スペース

床下に排水管を通す場合、床の構成(スラブ+モルタル+仕上げ材の合計厚さ)と二重床の有無を矩計図で確認します。特にトイレ・洗面・厨房では排水管の勾配を確保できるだけのスペースがあるかが重要です。

③ 階高と各部レベルの把握

矩計図には各階のFL・SL・CLが高さ寸法とともに記載されています。竪管の長さ・機器の搬入可否・天井内機器(全熱交換器・FCUなど)の設置検討に使います。

④ 外壁・屋根の断熱構成の確認

空調負荷計算を行う際、外壁・屋根の断熱仕様が必要です。矩計図に記載されている断熱材の種類・厚さを読み取ることで、熱貫流率(U値)の計算ができます。

矩計図の読み方のコツ

  • まずSLとFLとCLの3つの高さを確認する:これが天井裏寸法計算の基本。
  • 梁の位置を断面図と合わせて確認する:梁下がもっとも天井裏が狭くなる箇所。
  • 平面詳細図の切断位置と照合する:矩計図はどの位置で切断したかを平面詳細図で確認してから読む。

まとめ

矩計図は設備技術者にとって「天井裏に設備が入るかどうか」を判断するための最重要図面です。天井裏有効寸法・床下スペース・各部レベルの3点を最初に確認することが、現場での手戻りをなくす近道です。

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K・O
設備施工管理として10年働いております。 図面作成他何かお手伝いできる事がございましたらご連絡お願いいたします 資格・・1級管工事施工管理技士、甲種Ⅰ類消防設備士、電気工事士です どうかぜひとも読んでいって下されば幸いです
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