スプリンクラーポンプにおいて圧力低下の発生となる原因を紹介

とある現場でスプリンクラーポンプを改修した後に、圧力が低下が発生しました。圧力低下の原因となる漏れの特定に非常に時間がかかりました。
確認したポイントを紹介して行きますで参考にしていただければ幸いです
原因1 配管自体の漏れ

能美防災様サイトから引用
圧力低下の原因として配管自体の漏水があります。
溶接部分やネジ接続部分などで漏れが発生していないかをよくチェックして行きます。
天井配管など目に見える部分の配管の漏水だと確認しやすいですが、埋設配管を行っている場合は見つめることは非常に困難です。埋設部分の漏水と判断した場合は配管のやりかえを行います。
埋設部分の漏水特定は非常に困難です。
もう諦めて配管を新設するしかありません。。。
「ポンプを入れ替えを行う為に水を抜いた」「ヘッドの交換を行う為に水を抜いた」などの「水を抜く作業」を行なった後に圧力低下が発生した場合は配管自体の漏水の可能性は低いと思います。
配管漏れ可能性は低いと思います。
水を抜くことで空気が一時的に混入します。
すると様々な圧力低下の原因が発生します。
原因2 フート弁の漏れで消火水槽に水が戻っている

図で合わすと④になりますがフート弁からの漏水も配管内の圧力低下の原因になります。
ポンプを起動させた際にフート弁経由で水槽からの水を配管内に送ります。逆止弁の構造になっているため水槽内には戻ってきません。
ですがフート弁の機能が正常ではない場合配管内の水が水槽内に戻ってきてしまうため配管内の圧力が低下します。その際は水槽内の水が多くなるため満水警報が発生する場合があります。
警報が発生したらフート弁が原因の可能性があるため確認しましょう。
圧力低下の原因となる可能性が高い内容です
老朽化したフート弁が機能しておらず水槽に配管内の水が戻り配管内の圧力低下でポンプが起動してしまいます
原因3 流水検知装置のドレンバルブの漏れで漏水している

図で説明すると⑨の流水検知装置(アラーム弁)です
排水するためのバルブがついていますが、バルブがきちんと閉まり切っていない場合配管内の水を排出してしまっているので圧力低下が発生します。
ですがバルブ自体の漏れの可能性は少ないと思います。
ドレン配管の漏水を確定した場合は流水検知装置(アラーム弁)自体交換しましょう。
流水検知装置(アラーム弁)のバルブ自体の漏れはあまり発生しないと思います。可能性では低いでしょう。。
原因4 消火ポンプ逆止弁自体のもれで呼水装置に水が戻っている

図で説明すると①の消火ポンプ自体にも逆止弁が取り付けてあります
逆止弁の漏水が発生すると配管内の水が③の呼水装置に戻って来てしまいます。
その際は呼水装置に満水警報が発生します。警報が発生したら消火ポンプ自体の逆止弁を疑いましょう
新品のポンプではまず可能性は低いです。
年数が経過したポンプだと発生する場合があります。
呼水装置の警報が鳴るか、鳴らないか、水位などを確認して行きましょう。
原因5 送水口系統の逆止弁が機能していない

以前私が経験した事案になります
図で表すと11の送水口の手前に6の一般弁類があります。
一般弁類には逆止弁が取り付けらていて逆止弁から送水口に向けては水が流れない仕組みになっています。
ですが逆止弁が機能していないと送水口に向けて水が流れてしまうので①のポンプから⑥の逆止弁までにある配管内の水が送水口に向けて流れてしまうのです
送水口自体の逆止弁を指で押してみて軽く押せないようなら⑥で取り付けてある逆止弁が機能しておらず圧力が送水口に逃げているのだと思います
私の場合機械の入れ替えで水を抜いた際、送水口系統の配管の逆止弁にゴミが噛んでしまい漏水症状が発生しました。
送水口を取り替えると症状が改善しました。
焦りましたね。。
まとめ
今回スプリンクラーポンプの交換の際に発生した圧力低下の事で少しでも参考になればと思い書かせて頂きました。
配管内の漏水が発生してしないが圧力低下が発生してしまうなどの事案はあると思います。
原因を特定するまでは非常に苦労すると思いますし、場合によっては半年くらい様子を見ないといけない事もあります
ですがどこかしらに原因があるので諦めずに調べるしかないのでしょうね、ライフラインを維持しないといけない設備屋の辛いところではあります。。
ではまた!