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水温上昇の計算方法を解説

プールや銭湯などは水を温めるためにはチラーなどの熱源を使用します。
利用される方が希望する所定の時間内で所定の温度に水が温まっていないと使えないので非常に困りますね
今回温度上昇に要する時間と熱源の選定計算を紹介します
- プールやお風呂の水を入れ替えた際の温度上昇時間が知りたい
- 温度を上げるための熱源容量の選定を間違えていないか不安
このような方にぜひ参考して頂けたらと思います
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例題
例題
13m×25m×深さ1.1mの大プール
10m×6m×深さ0.5mの小プール
プールの水を新しく入れ替えた時点での水温は15°とする
水を30°まで温めたい場合に必要な時間は?
まず大プールと小プールの容積を計算する
まずプール容積を計算してみます
プールの容積をまず求める
- プール大の大きさを求める
- 15m×25m×1m=375㎥ 375㎥×1000=375000ℓ
- プール小の大きさを求める
- 10m×5m×0.5m=25㎥ 25㎥×1000=25000ℓ
- 375000ℓ(大プールの水の量)+25000ℓ(小プールの水の量)=400000ℓ(大小プールの合計)
水を温めるための熱源の容量を計算してみる
400000ℓの水が入っているプール(浴槽)の熱源容量を考えます
ここではあらかじめ600Kwの熱源と仮定します
ここで気を付けたいのがkw→kcalに変換すること。
熱源能力600kwの場合の水温上昇時間を求める
- 水温は5°と仮定する(冬場想定)
- 熱源能力600kw
- 600Kw×860=516000Kcal/h
- (1kw=860kcalなので860をかけるとKwからKcalに変換できます)
- 5℃の水を30℃まで温めたい場合にかかる時間は
- 400000ℓ(プール容積)×(30-5)(温度差)=10000000Kcal
- 10000000÷516000=19
- 40000ℓの水を5℃から30℃まで温める時間は600kwの場合19時間必要になります。
冬場の水は冷たく5°くらいです。
600kwの場合5°から30°まで水温が上昇する時間はおよそ19時間になります。熱量を高くすると温度上昇時間をもう少し短縮できますね。
では水温を10°から30°に設定して計算します。
その次の水温は15°から30°です
水温10°から30°までの上昇時間を求める
- 400000ℓ×(30-10)=8000000kcal
- 8000000÷516000=15
- 20℃の温度差であれば15時間必要になります
15°から30°までの上昇時間を求める
- 400000ℓ×(30-15)=6000000kcal
- 6000000÷516000=11.6=12
- 15℃の温度差であれば約12時間必要になります
温度差は小さくなれば温度上昇時間が短くなりますね。
つまり夏場の水温の方が温度上昇時間は短くなるというわけです
まとめ
冒頭で説明しましたが今回の計算は概略ですが実際現場で測定すると温度上昇時間は計算値をおおむね合うと思います。
チラー等熱源に使用する場合はポンプの水量や熱交換器能力を確認しましょう
計算ポイントは以下になります
計算ポイント
- 温めたい水の量の合計×(上昇させたい温度-現在の水温)=必要Kcal
- 必要Kcal÷熱源のkcal=上昇時間
1ℓの水を1℃上げるには1kwの熱量が必要
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